FC2ブログ

論理的思考力を鍛える33の思考実験 〜書評〜

シュガー

論理的思考力を鍛える33の思考実験


こんにちは、シュガーです!(@brainceleb


今回紹介するのは、


論理的思考力を鍛える33の思考実験 北村良子


本書は、

トロッコ問題、囚人のジレンマ、テセウスの船、アキレスと亀、モンティ・ホール問題などの33の思考実験が書かれています。


こんな状況になったらどうする?


自分なら、こう考えてこうする!


を考えているうちに論理的思考力が鍛えられる本です。





思考実験の意味


まず、思考実験とはなんなのか?

道具などは使わず、頭の中で推論を重ねていくこと、自分なりの結論を導き出していく、思考による実験のこと。



例えば、


ニュートンは落下するりんごを見て、この現象が宇宙の他の星にも働いているのではないか、

なぜ月は落ちてこないのかを着想したという説があります。

この思考が、有名な万有引力の法則につながっていくわけですが、

これもりんごが落下するという事象を頭の中で拡大解釈していった、一種の思考実験といえます。




この思考実験をしていくことにより、物事を様々な角度から見るのがうまくなったり、推論を重ねたりすることにより、論理的思考力が鍛えられます。





トロッコ問題

倫理観を揺さぶる思考実験のトロッコ問題を紹介します。


<あなたは、どちらを助けますか?>


この暴走トロッコ問題は、イギリスの倫理学者フィリッパ・フットが1967年に提示した、非常に有名な実験です!



線路の切り替えスイッチのそばにいるあなたは、とんでもない光景を目の当たりにしました。

あなたの右方向から石をたくさん積んだトロッコが猛スピードで暴走しています。

ブレーキが故障しているのか明らかに異常なスピードです。

とうてい今から止めることはできません。ただ、線路の切り替えを行えば、進行方向を変えることができます。


線路の先には5人の作業員がいます。5人ともトロッコには全く気づいておらず、おそらく避けることはできないでしょう。

このままではトロッコが突っ込み、5人は死んでしまします。





style="display:block"
data-ad-client="ca-pub-9658803986500844"
data-ad-slot="6520876207"
data-ad-format="auto"
data-full-width-responsive="true">




あなたは、切り替えスイッチの存在に気がつき、これを切り替えて5人を助けようと思い立ちます。

あなたは切り替えスイッチに近づき、勢いよくスイッチに手を伸ばします。

しかし、なんということでしょう。



あなたは一瞬、切り替える先の方に目をやり、様子を確認しました。

すると、視線の先には1人の作業員がいるではありませんか。スイッチを切り替えれば、この1人の作業員が死んでしまいます。



あなたはこの6人と面識はなく、6人とも何の罪のない人です。

ただ、悲惨な現場に居合わせてしまっただけです。

そこにスイッチがなければ、ただの傍観者です。

実際には「5人もいればだれか気づくだろう」とか、「大声を出して危険を知らせる」とか、

色々な方法を考えてしまうところですが、ここはスイッチを切り替えること以外あなたにできることはなく、

作業員は皆トロッコに気づいていないことにします。






さあ、スイッチを切り替えますか?

それとも、そのままにしますか?


スイッチを切り替え5人を助けるのか、切り替えず1人を助けるのかという問題です。





皆さんは、どうでしょうか?





この実験では、85%の人がスイッチを切り替え、5人を助けることを選択します。






この問題で、5人を助けることを選ぶ人が多い理由は、

1人の人より5人の命の方が重いと考えスイッチを切り替えようと判断するのです。






では、線路の前にいるあなたは暴走してくるトロッコに気がつきます。

その先には、先ほどのようにトロッコに気づいていない作業員5人がいます。

あなたの隣には巨漢の男がいて、その男を線路に押し倒せば、その男は死にますが、5人は助かります。

あなたは、男を押し倒しますか?






このタイプの問題では、先ほどのスイッチとは逆に、75%〜90%の人がそのまま静観し5人が犠牲になることを選択します。

この設定では、1人の男を突き落とすという行為があるため、前回の暴走トロッコと作業員」よりも積極的に殺人に関わることになり、強い抵抗が生まれるのです。



この章では他にも、

健康な1人を安楽死させ、5人に臓器提供する、「臓器くじ」などの思考実験があります。


ちなみに、私は最初のトロッコ問題では、そのままにしておくことを選びました。



テセウスの船

テセウスの船は第二章の矛盾が絡みつくパラドックス(逆説)の思考実験です。


アテネの若者とともに帰還したテセウスの船は、アテネの人々によって大切に保管されました。

テセウスの船は、腐った部分があれば、新しい木材ととりかえられながら、長い年月にわたり大切に保存されました。

テセウスの船を作った職人の技術は受け継がれ、当時の処方で、当時の設計図の元、慎重に修理されてきました。

気がつけば当時の木材はすっかり取り替えられてしまい、現在のテセウスの船はどこにも残っていません。




ある人は言いました。

「これはもはやテセウスの船とはいえない。テセウスの船に使われていた木材はどこにも残っていないからだ。

当時の船をテセウスの船と呼ぶなら、その木材はどこにも残っていないのだから、これは別の船だ。」



別の人は言いました。


「いや、これはテセウスの船だ。なぜなら、テセウスの船が、テセウスの船として保管され、その目的で修理が繰り返されてきたのだ。修理されたテセウスの船を見た人は『これはテセウスの船だ』というだろう」


職人たちは全ての木材を取り替えたのだから、取り替えられた朽ちた木材を使ってもう一つの船ができるのではないかと考え、取り替えられた木材を組みたて直し、もう一つのテセウスの船を作り上げました。

ボロボロの船ですが、使われている木材はまさしくあの伝説のテセウスの船そのものです。

2つの船を見た有識者たちは、どちらが本物のテセウスの船なのか議論し始めました。

本物のテセウスの船はどちらでしょうか?





この思考実験で問題になるのは、何を持ってテセウスの船なのか?

そもそも、何が基準でテセウスの船なのかを明確にしなければなりません。



例えば、

あなたが、服屋さんで同じ服をくださいと言ったところで、

完全に同じ服はないでしょう。(シリーズが同じ、状態が同じ、所有が同じ、時間が同じ、とか。)

どこを基準に同じと言えるかがポイントです。


このように、種類の違う同じによって、テセウスの船は難しい問題となったのです。






まとめと感想


思考実験はいかがでしたでしょうか?

正直疲れたや難しい思うかたも多いでしょう!

それにより、本書の目的である、論理的思考を鍛えることにつながります。

もっというと、ビジネスシーンや日常などでの問題解決能力も上がっていくことでしょう。


感想としましては、

とても頭を使い、読み終わるのに時間がかかりました。

私の場合、「トロッコの暴走問題」では、そのままにしておくことを選びました。

何故ならば、人の生死の選択に関わることになってしまうから。

このように、人によって色々な考えが生まれてくるので、友人や子供などとも楽しめる一冊です。

全33の思考実験を読み終える頃には、新しい扉が開いていると思います。




参考にしてください。



※参考文献











関連記事

スポンサーリンク

Posted byシュガー

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply